2007年8月31日金曜日

フォワードスィング:下半身主導!

さぁーーー、前回ついにあたしのエッセンスを公開しちゃいました。(たいしたもんじゃないけど・・・)
そうするとこれですべてオッケーか!というと・・そんなことないですね。

「エッセンスを効果的に稼動させる仕組みと動き」

これがないとエッセンスの使いようがありません。
でも効果的ってどういうこと?
つまり、たったあれだけの動きでしっかりインパクトし、スウィングのパワーをボールに伝えるってことです。

それが・・・そう!下半身の動きって訳です。

よく、スウィングは下半身主導と言われますが、正直言って具体的にどういう動きをすればよいのか分かりませんでした。
なんとなく腰が先に回って、上半身・腕・バットというように振るものなんだというイメージは分かるんだけど、やってみるとどうもうまくできないぞ???

テニスの場合は、スウィングのパワーを伝えるのは膝の上下運動と腰の捻り・捻り戻しです。具体的にどういう動きかというと・・・結構いろいろあります。そう、テニスは打法・理論がたくさんあるんです。
おおまかにフラット打法・ドライブ打法・トップスピン打法に分けられ、しかもそれぞれがコーチや選手によってやり方が違うのです。
ただ、(異論はあると思いますが)テニスでは野球に比べて膝を曲げる度合いが大きく、テイクバックで体を捻ると同時にほとんど守備の時の股割り状態ぐらいまで曲げて、そこから伸び上がる力やタイミングを使って体を捻り戻し、この捻り戻しのスピードを早くすることで腕の振りのスピードを上げ、ボールを打つパワーを上げるのです。

【原典:Tennis365.net】
アガシ選手はフラット打法です。








【原典:Tennis365.net】
J.ブレーク選手はトップスピン打法ですな。










でも、あたしの場合割れの後に肘抜きをするとどうしても上半身主導で下半身が後からついてくる感じになって、いつもお世話になってるmetooさんブログのこの記事のようになっちゃうんですよ・・・

「回転する順番」(少年野球BLOG)

ところが!!ここで悩んでいたらついに出会ったのです、同じmetooさんのこの記事に・・・

「なぜ骨盤前傾にもどしたのか?」(少年野球BLOG)

驚きました!
記事にある実験をやってみると・・・

なあるほど!骨盤を前傾していわゆる「デッチリ」状態にして右足を捻ると上体が自然と左に向きます。
これは体の構造から来るメカニズムであって誰にも起こる動きです!!

でも、よくよく読み返してみるとこの部分は、MFTにもちゃーんと書いてました。(をいをい・・)

「強いスイングの秘訣」(MFT)

とにかく、この方法なら割れの後、肘抜きをしながら後足を捻るだけで上体がピッチャーの方に向いてくれます。すると、もう肘抜きはできてる訳だから例の「パタン!」の動きでボールの通り道にバットを置いとくだけでスィングがちゃーんとできるじゃありませんか!!

ちょうどこの図のようになる訳です。

【原典:筑摩書房刊「科学する野球レッスン」】











この、後足始動でパワーを伝える方法って・・・「あ、またうねり打法だ!」

なるほど、(エッジの使い方がいまいち分かってないんだけど)後足から発生するうねりというのはこのメカニズムから発生するんだ!
確かにこれなら、後足かかとを上げる動きに伴って1stスピンが始まるという意味が分かる。

もうひとつのバイブルである「科学する野球」では、腰の捻りと捻り戻しで打撃の軸を後足から前足に踏み換えることでウェイトシフトを効果的に行うことを謳っています。
ということは、後は上体が前に向くスピードを上げるだけです!

改めて思いました、やっぱり「科学する野球」と「うねり打法」は同じメカニズムに行き着いている感じがします。

そこで、これでバッセン行ったらみたら・・・

「オオオオーー!グフフ・・」でしたよ!

 
 

2007年8月27日月曜日

フォワードスウィング:エッセンス2:パタン!

さて、問題のトップハンドの動きです。
これって、単純な話ですよね。問題はインパクトなわけですからインパクトの腕の位置から逆算するように考えます。

■インパクト時の型(ベルトハイのボールを打つ場合)
  ・上体はピッチャーに正対。
  ・バットはボールの飛行線に対して90度で、地面とほぼ平行。
  ・トップハンドはバットに対して90度で、やはり地面とほぼ平行。
  ・トップハンドの肘は、右腰(右バッター)の前。
  ・トップハンドのグリップは、空向きでやや手首を掌側に曲げている感じ。
  ・ボトムハンドのグリップは、地面向き。
<原典:筑摩書房刊「科学する野球レッスン」>

・・・で、一方トップ時の型を考えます。
■トップ時の型
  ・バットは肩に担いでいる。
  ・右肘は、右肩と同じレベルまで上げている(あたしの場合)。
<原典:筑摩書房刊「科学する野球レッスン」>

つまり前回書いた肘抜きで右肘をヘソの前まで絞り込むのがエッセンスの第1段階ならば、肘抜きの後の動きが第2段階になる訳です。

肘抜き時点でのグリップ位置は右肩の前(上体よりもホームベース寄り)にあり、腕の感じとしては、ちょうど腕相撲で相手に少し押され気味なのを耐えているような状態。

<原典:筑摩書房刊「科学する野球レッスン」>

そして、インパクトでのトップハンドはディマジオ選手のように、肘からグリップまでの前腕がピッチャーに向いていて地面と平行な訳だから・・・
<原典:筑摩書房刊「科学する野球」-投手編->

つまり、トップハンドの動きは腕相撲状態から腕を外旋(手の甲が地面を向くように捻る)しながら地面と平行になるまで(パタン!って感じで)倒れるだけなんですね。

「エッ?たったそれだけ?」、「チカラ入んないんじゃないの?」

そう!わがチームでも「振る」とか「スウィングする」というイメージからか、バットというより肩から先の腕全体を「振っちゃう」子がほとんどです。
そのため、ヘッドが大回りしやすく、振り遅ればかり・・・

つまり、前回ご紹介したテニスやゴルフでの腕の使い方の勘違いと同じことをやっちゃってる訳です。
だから、こども達が・・・

「えーー!腕って振らないの?!」

ここに気づくとスィングが変わりますね。
あたしが、前に悩んでいたバットの「波打ち」がなくなります。
バットヘッドが遅れてレイトスィングができるので、じっくりボールを見られます。

「ボールを打つっていうよりボールの通り道を邪魔するようにバットを置いとくといいよ」

というだけで、結果スウィングできちゃいます。

つまり、「肘抜き」と「パタン!」があたしにとってのエッセンスということなんです。

2007年8月20日月曜日

フォワードスウィング:スィングイメージ

実は、renくんの入団と同時に野球コーチになっちゃって以来1年経ちましたが、最近ようやくバッティング指導のエッセンスを掴むことができた気がしてます・・・

・・・って、ずいぶんと大きくでましたが、あたしはテニスでプロ志望のジュニア達を指導しているころから自分が指導する上でこの「エッセンス」を見つけることを最重要視していました。

「エッセンス」ってどういうことでしょう?

いろいろな考えがあると思いますが、あたしがエッセンスという場合は・・・

「ボールのインパクト周辺で必須の最小動作」

という意味で使います。
そして、その技術は同時に・・・

「そこさえちゃんとできれば、あとは個性!」

と言えるキモの動作であり、

「選手が迷ったとき、崩れたときに必ず戻るってくるべき基本動作」

だと考えています。

さらに言うと・・・

「スィング指導の基準となる技術」

でもある訳です。
つまり、この動きを実現するためにグリップや構えやテイクバック・ステップが存在し、このエッセンスの動きによってフォローの動きができてくるという・・・逆に言うとこれがないと確固たる指導ができないということなんですな。

あたしが考えるバッティングのエッセンスとなる動作は、

「トップからインパクトまでの『トップハンド』の動かし方」

です。
通常は、ボトムハンドを重視するのかもしれませんが、あたしの場合テニスをやっていた影響か、自分自身がスィングを理解するのに右腕(右利きなので)の動きの方が理解しやすいということと、最近のスィング分類ではトップハンドの使い方が独立したカテゴリとなっているようなので・・・

<「メジャーの打法」より引用>
***********************************************************
分類法
4つの型
 打法を以下のように分類する。

Ⅰ型 BHで引く B・ルース T・ウィリアムズ
Ⅱ型 THで引く B・ボンズ A・プホルス
Ⅲ型 THで押す A-ロッド M・マグワイア
Ⅳ型 両手で引く T・カッブ イチロー

***********************************************************
http://www.geocities.jp/tokyomarlin/part1.html

・・・あたし的にはトップハンドの動きで指導を組み立てることとしました。

もちろん前回の「肘抜き」がその第1段階ということですね。
つまり、テイクバックで上げたトップハンドの肘を一気にヘソの前まで絞込む「肘抜き」とそれに続く腕の使い方が最大のキモであると考えている訳です。

ところで、テニスでもゴルフでも、はたまた長いものを持ってスィングするスポーツは共通してるのかもしれませんが、ほとんどの初心者は「腕の動かし方」を勘違いしている場合が多くないですか?

テニスの場合は、ほとんどの初心者が腕を振り子のように使ってラケットを振ろうとしてホームランしたり、空振りしたりします。
プロの試合を見ると大きくラケットを振り回しているように見えますが、実は見た目とは違って(フォアハンドの場合)ラケットを持った腕はテイクバックの時点でインパクトの位置にラケットを用意して体をねじり、ねじり戻すだけで打てるようになります。この場合、腕はほとんど動かさないイメージです。
そして、スィングをどれだけ大きくできるか、スィングの角度をどのようにとってボールにどのような回転をかけるかという諸々はプレイヤーの個性ということになります。

また、ゴルフスィングの場合「丸」とか「振り子」などのイメージが強いですね。また、「スィングプレーン」という固定されたガラス板のイメージも強い。
でも、これらのイメージがゴルフスィングの習得を難しくしているとあたしは思っています。駅のホームで傘でスィングしたり、軽くシャドウスィングをしてみたり・・・の様子を見ていると、左右対称の振り子スィングをしている方がほとんどじゃないかなぁー。

あたしは、ゴルフで初心者が自然とスィングプレーン上を振るスィングを習得するためには、

「体の右上に立てたクラブで『袈裟懸けの大根切り』」

というイメージがベターと思っています。(ちなみにあたしのゴルフのバイブルは橘田規プロ・高松志門プロの「非力のゴルフ」および「水平打法」に関わる一連の著書です。)
実際に初めてゴルフをやる人にこの方法(詳細は余裕があったら書くかもしれないけど・・・)を試してもらうと違和感なくきれいな軌道でスィングができ、初心者にありがちなバナナスライスになりにくいです。そして、あたし自身もとんでもないスライサーだったのが、この方法で「一発で!」本当に「一発で!」ストレート球が打てるようになりました。
これ、恐るべき打法だと思います。通常によくあるレッスン書には絶対に書いてないことばかり書いてます。もちろん、「確実に打てる」とか「飛ぶ」とかの段階になるには練習が必要ですよ!
でも、この方法はスィングが非常にシンプルなので一度覚えると長い間練習してなくてもスィングの仕方を忘れにくいという特徴もあります。

それでは、バッティングの「エッセンス」の第2段階とは?!
それはまた次回ということで・・・(をいをい)

2007年8月19日日曜日

フォワードスウィング:エッセンス1:肘抜き

フォワードスィングは、最初テイクバックのときにお話したバッセンで見た上手な人がやっていたことをまねることから始まりました。
その人の打ち方は、構えの時点で前足と体をゆらゆらしながら腕を少し曲げ伸ばししてタイミングを見計らい(ちょっと神主打法っぽい動き?)そのゆれの延長でゆったりと腕を伸ばしていくように見えるんですね。
そこで、あたしもこの動きをまねてみたところ、うまくタイミングが合うとやわらかいインパクトができ、気持ちよく飛んでいきます。
ただ、このときはまだバットを立てて構えていたので、前回のテーマのテイクバックからフォワードスィングへの切り返しの時にバットがブレることがありました。
しばらくはこの方法で練習したのですが、ブレがなかなか解消しないので、(スィングの数と練習で解消すべきなのでしょうが、)最初からブレない方法がないものかと思ったことと、こども達にこの動きを伝えるのが難しそうだと感じたこともあって、構えとしては肩に担ぐことにした訳です。

そして、前回のテイクバックでの問題!

「トップハンドの肘を上げるのはNGなのか?」

この部分は結構悩んだんですが、多くの選手の連続写真、このところ登場している「科学する野球」、「ジャイアンツ塾〈2〉野球・打者編Q&A」などの記述からこのように決めました!!

「気にしない!!」(をいをい)

重要なのは、トップハンドの肘を上げることではなく、割れの後に肘を絞る動きなのです。
そう、MFTで最初に出会った肘の絞り込みですね。


<原典:MFT http://www.mft.jp/batting_swing.htm






そして「科学する野球」ではこの動きを「かい込み」と呼んでます・・・

<原典:筑摩書房刊「科学する野球レッスン」>

実はこの本の内容とほぼ同じことがジャイアンツ塾〈2〉野球・打者編Q&A」にも書かれていました。
うーん、ダウンスィングを日本に持ち込んだジャイアンツがいまやトップハンドの肘を絞り込んでレイトスィングしながらレベルに打つ打法をこども用のレッスンにしているのかぁーー。
それならば一概にNGということもないだろうと考え、なにより自分がやってみてこの方法が、肩に担いでリラックスしたバットをスムーズにフォワードスィングするのに非常にやりやすいと感じたのです。

そして、この動きを「肘抜き」と呼ぶことをyouさんからのコメントで初めて知りました。
youさん本当にありがとうございます。
これからもいろいろ教えてくださいね!

この「肘抜き」が重要なポイントであり、トップハンドの肘をどの程度上げるかは、個人の好みの範囲と考え、「気にしない」ことにしたのでした。

2007年8月16日木曜日

テイクバック

えー、前回ステップにして飛ばしてしまったテイクバックです。
本当は、テイクバック⇒ステップじゃないの?と思いがちですが、あたしの場合下半身のテイクバック動作はほとんどしないということで、ここでいうテイクバックは上半身の動きになります。ちょっと詳しく言うと、構えの時点から連続する上半身の動きというほうがいいかな?
この動きを説明するのにステップの動きが分かっていたほうが全体の動きを理解しやすいだろうと思ってステップを先にしたのです。

この連続する上半身の動きのうち、構えの時点での動きはバッセンにいってるときに大きなヒントを頂き、うねり打法の1.「揺らいで」によって確信を得たですね。
はじめ、あたしはあまり気づいてなかったんですよ、多くのバッターが構えの時点でいろいろ動いていることに。

ある日、バッセンに行ったらとっても上手な人がいたんですねー。木製のマスコットバットで120kmのゲージで打っていたのですが、スィングが全体的にすごくゆったりしているんですよ。ところが、打ったボールはキレイにセンター方向へ同じ高さで飛んで行くんですね。
すごいなーと思いながら見ていて気づいたのが構えてからボールを待っている間、左足と両腕をゆらゆらと動かしていて、そのゆれの延長でやわらかくスィングしながらボールを捉えていたことでした。

それで長嶋さんやヤクルトの青木、ボンズ、ケングリフィーJrなど打つ前にゆらゆらする人たちがいることを思い出し、やってみたらあたし的には動いて待ったほうが打ちやすいことに気づいたんですね。

あたしの方法は、バットを肩に担いでクラウチングスタイル、体重は6:4で右足、左足を上下に(2・3cmぐらい)軽く踏みながら、左足を踏むのと同じリズムで右肘を(脇をパンパンするような動きで)軽く動かし、さらに右グリップを握ったり緩めたりしてるですね。

あたしはテニスをやってましたが、特にサーブを待つときなど体を動かしておかないと早いサーブや横に切れるサーブにとてもついていけないんですね。
そして、テニスの場合ボールが自分の体の右側にきたときと左側に来たときでグリップを持ち替えないといけないので、グリップはいつもゆるゆるにしていました。
そんなこともあってか、バットを持って体をゆらゆらすると同時に、どうしても右グリップをゆるくしておきたいみたいです。

この状態でボールを待ち、前回書いた左足のステップに合わせて上半身のテイクバックの動きをすることで「割れ」を作ることになります。

さあ、ここでテイクバックの動きになる訳ですが、「バッティングの構え1」などで書いたように最初はバットを立てて構えていて、力みもあってバットがどうも安定しない感じでした。
そこで、バットを肩に担いでしまうことでグリップと腕の力みをなくすことができた訳です。

それと同時にクラウチングスタイルをやってみて結構よさそうだと感じたのは・・・そう、クラウチングだと「肩に担いでもぶったたけそうな感じ」がするからでした。
この、「ぶったたけそうな感じ」がどこからくるかというと多分右肘なんですね、あたしの場合。

前に書いたように、ボールを待ちながらゆらゆらしつつ右肘をやや上下に動かしますが、最終的にステップのタイミングのとき、右肘を張るんです。
これが、あたしのテイクバックの動きです。

ところが!なんとテイクバックの時にトップハンドの肘を上げるのは最悪の動きだそうです!!
ガックーーーン・・・

 ⇒ http://www.geocities.co.jp/Athlete-Athene/8381/battingtips.html#anchor249381

さあ、どうしましょう?

2007年8月13日月曜日

バッティング:ステップ3

さてさて、ステップの仕方についてはステップ1に書いたようにナチュラルステップが良いと考えていますが、ここに至るには単にMFTをまねたという単純なことではありませんでした。

このころ(2006年8月くらいですかね)バットの構え方を肩に担ぐ方法をお勉強し始めたことから特にメジャーの選手の打ち方に興味を持ち始めその過程で、ある理論サイトにぶつかりました。

「バッティング理論HP」
http://www.sutv.zaq.ne.jp/ckame404/


「メジャーリーグのバッティング技術」を書かれた塚口洋佑さんのHPです。


このHP・および著書に書いてあることは難しくてなかなかスッとは頭に入ってこないのですが、メジャーリーガー達を見て

「どーも、自分のバッティングのイメージとは違うよなぁ」

・・・とあいまいな疑問を持っていたあたしにその「違うイメージ」を「トップハンドトルク打法」という形にしてボンズやソーサの打法を目の前に見せてくれたのでした。
おかげで昔から持っていた「バッティングはダウンスィング」のイメージを払拭することができ、「いろんな打ち方が可能なんだ!!」と目を開いてくれたとてもありがたいサイトです。

打法の分類としては体重移動を伴う「リニアウェイトシフト打法」に対する軸固定回転打法=「ローテイショナル打法」という考え方の方が汎用的なのかもしれません。
下記マーリンさんの「メジャーの打法」というサイトでこの分類法をみつけました。

http://www.geocities.jp/tokyomarlin/part1.html

このサイトに行き着いたのはリアルタイムでごく最近のこと。そう、「科学する野球」の考え方をお勉強しようとした流れで2007年7月ごろに見つけたのです。打法についてはこのサイトで下記のようにより細かに分類されており、今後はこれにしたがって考えていこうと思います。

<「メジャーの打法」より引用>
***********************************************************
分類法
4つの型
 打法を以下のように分類する。

Ⅰ型 BHで引く B・ルース T・ウィリアムズ
Ⅱ型 THで引く B・ボンズ A・プホルス
Ⅲ型 THで押す A-ロッド M・マグワイア
Ⅳ型 両手で引く T・カッブ イチロー

 これでほとんどの打法をカバーできると考えている。
 
 各型については Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型

 Ⅱ型は更に、A型、B型の2つに分けているが、このサイトの打撃論の核心部分と考えている。後で詳しく論じることになる。
***********************************************************

このトップハンドを中心に使う打法ってとっても魅力的なんですよねーー。
あたしは、こども達にバッティングとはすべてホームランを狙うものと教えたいんですよ。
ボールを上から打ては、軟球は高く弾むからヒットになる確率が高いとか、そんなことを覚えた小学生なんてなんの魅力もありません!
そういう意味では、とにかく遠くに飛ばすことを狙ってるかのようなこの手の打ち方が好きですね。
ただ、いまやメジャーではほとんどの選手がこちらのタイプの打ち方をしているとのことで、ロングヒッターならではの打法という訳ではなさそうですが・・・


また、お勉強の順番的には塚口さんの理論を知ったのとほぼ同時に手塚さんの文庫版「プロ野球 バッティング&ピッチング解体振書」を手に入れて、「ダブルスピン」という考え方を知りました。
ちなみにダブルスピンは手塚さんご自身がおっしゃっているとおり、脊柱と肩甲骨をタイミングよく回転(?)させれば自動的にバットスィングができてしまうという運動原理なので、手塚さん理論はダブルスピン原理を効率的に実現するには、ウェイトシフトをベースとしたモーションを必須としているリニアウェイトシフト打法(何型かは不明)という訳ですね。

その後2007年7月くらいに「科学する野球」に出会います。バッティングに関して言うとディマジオ選手のフォームがあまりにも美しくてほれぼれしますが、いまではメジャーリーガーにほとんど存在しないというⅠ型のリニアウェイトシフト打法理論になるわけですね。



<原典:筑摩書房「科学する野球」-投手編->

ところが、アメリカでも一般的に指導されるのは、いまもウェイトシフト打法なのだそうで、結構ややこしいですね。

・・で、最初にも書きましたがあたし自身はテイクバック動作をほとんどせず、前足のつま先をほぼ90度捻ったナチュラルステップということで行きます。

2007年8月9日木曜日

バッティング:ステップ2

さて、構えの2で「下半身の構えについて悩んでいる」と書いたのでした。
何を悩んでいるかというと、「捻り」についてです。

あたしのバイブルがMFTであることは、何度も書いていますが実はMFT以外にもだんだん参考書が増えてきたのです。
このブログは、去年の7月からのことを時系列的に書きつづってきているのですが、すべてを時系列で書くと単なる野球お父さんの物語にしかならないので、あえて体の動きを主体にパーツ別に書いてきていますので、結構時間軸が他のパーツと交錯することになるので、みなさん混乱しないように気をつけてくださいね。

・・で、新たな参考書を手に入れたのは、リアルな時間でごく最近・・・2007年7月の中旬くらいです。
 モノは筑摩書房刊「科学する野球」シリーズ。




イヤー、こんな昔(失礼!)からこんな論理的な内容の本があったなんて・・
今、読んでてもあまり違和感を感じないなぁ。
ただ、この中で著者は守備の面では「腰を落として正面で捕球する」という旧式の日本式野球の指導を批判していますが、あたし自身はこういう指導をされた記憶がないということに気づきました。(覚えてないだけじゃないのか?!)


<原典:筑摩書房刊「科学する野球」-守備、走塁、練習編->

もちろん守備の時に「腰を落として!」は自分もよく言いますが、そのときのイメージは、上の写真のイメージではなくて、この本でいう「腰高フィールディング」のイメージだもんなぁ・・(下図は著者が腰高フィールディングに気づくきっかけとなった連続写真)

<原典:筑摩書房刊「科学する野球」-守備、走塁、練習編->

守備担当コーチのあたしとしては、特にこの「腰高フィールディング」が気になってこのシリーズを読もうと思った訳なのですが、守備に関して本に書いてあることはMFTなどで勉強していることと同様な内容で、違和感がなく、新しい内容であるとは特に感じなかったほどです。(次図はMFTでお勧めのゴロ捕球練習方法)

<原典:http://www.mft.jp/fielding_grounder.htm

この本の発行当時、えー1990年前後くらいですな・・にこの腰高フィールディングは画期的だったのだろうか?

だとしたら、日本の野球界ってコワイなぁ・・・とは言え、今回はバッティングの話なので、守備の話はまた守備のタイトルでエントリーしますので、問題のバッティングでの下半身の捻りについて。

科学する野球のシリーズでは、バッティングもピッチングも腰に「捻り」を入れることが重要であるとしています。
この本でいう「捻り」は右打者なら、テイクバック時に右足を内股方向に向けておき腰を時計回りに回すと内股にした右足のせいで回した腰を元に戻そうする「内部応力」が発生する。
この「内部応力」をきっかけとして使ってフォワードスィングを強力に行う。
さらに、反対の左足をステップするときに(やっと本題に戻ったヨ)つま先を90度近く閉じてステップすることで今度はフォワードスィングで回ってきた腰の回転が止められ、この止められた力が腰⇒背中⇒肩⇒腕と伝わって力強いスィングができるというものです。

<原典:筑摩書房刊「科学する野球」-守備、走塁、練習編->

これって、なんかに似てるよナァ・・・あ、うねり打法だ!
そう、手塚一志さんの本も入手済みです(文庫版の「解体振書」の方ですが)。

この2冊って根本的には同じことを言ってるような気がする。
まあ、どちらも人間の体の構造や物理から運動原則・原理を追及しているから当然かもしれませんが。
ただ、後ろ足の使い方の考えが全く違います。
科学するではステップとともにバッティングの軸を後ろ足から前足に「踏み換える」ため、後ろ足は完全にフリーフットにします。
一方、うねりではエッジをギリギリまで利かせてうねり上げることでパワーを作り出すとしていますものねぇー。

ところが、さらに問題なのは我がバイブルMFTなのです。
MFTでは、バッティング・ピッチングの基本的な下半身の使いかたとしては「ランジ」を採用しています。

<原典:http://www.mft.jp/throw_st5.htm

ところが、特に科学するシリーズでは、ランジのような形で打ち終わると「捻り」のための軸が崩れるからNGと言うんですな。
つまり、ランジの時前足のひざは軽く曲げられますが、これをやると左足の軸が崩れるので、前腰に十分な捻りが得られず、結果体重が左足に乗り切らないためパワーをロスするというのです。
下図でいうと左側はよくないということですね。









<原典:筑摩書房刊「科学する野球」-投手編->

うーーーむ、あたし的にはランジの姿勢が安定感があっていいと思っていたのですが、体重が乗り切らないと言われるとなるほどと思ってしまうのですね・・・

捻りか、うねりか、ランジか・・・

これはしばらく悩みが続きそうです。
でも、こういう風にいくつも選択肢があるほうがいいですよね。
子供たちにはいろいろやらせてみていい感じの打ち方を身につけさせられるようになればベストだと思うので。

固定は良くないですからね。
自分の理論としては、ひとつの幹が必要ですが教えるときにひとつの理論に偏ると絶対に合わないケースが出てきますからね。

これは、テニスを教えていたときの教訓です!

2007年8月8日水曜日

バッティング:ステップ1

えー、実は一度アップしたこのエントリーの内容を誤って消してしまいました。(ゲゲッ!)
なので、改めて書き直します。前と違うことを言ってたらどうしよう・・・

さあ、構えはバットを肩に担ぐで一応決まりました。
するとこんどはテイクバックかなと思うとイイエ、下半身から行きたいので「ステップ」なのですね。

あたしは、ステップに関してはMFTの影響かテイクバックの動作をほとんどしないナチュラルステップがいいと考えています。








<原典:http://www.mft.jp/batting_step5.htm

なんて分かったようなことを言ってますが、この練習法を見たときはビックリしました。
なんせあたしは、テイクバックでは左足をキャッチャー方向に少し引いて(長嶋さんのように!)ステップするものだと思い込んでいたからです。

でも!この練習法を試してみるととてもいい感じなのですね。
バッセンでも振り遅れが少なくなりました。(ヲイヲイ、ただテイクバックのタイミングが悪かっただけだろう!!)

ところが、我がチームには前足を引く子・上げる子が多いなぁ・・・
そりゃ、由伸も新庄(ちょっと古い!)も足上げるしなぁ、マネっこするわねー。

なので、こども達にはあまり細かくは言ってません。
ただ、「割れ」をつくることだけは言います。

「前足を出すときはバットはまだ後ろだゾー!!」って感じです。

でもこれができる子は少ないですね。みんな上げた足と一緒にバットが下りてきます。


そんなこんなで、今度ぜひ取り入れたい練習がこれらです。
  ↓










<原典:http://www.mft.jp/batting_step6.htm








<原典:http://www.mft.jp/batting_meet.htm

まあ、このブログではあたしの技術観をまとめるのを先にしようと思っているので、チーム事情などはまた後で書こうと思っています。
とりあえずこの辺で・・・

2007年8月5日日曜日

バッティングの構え2

うーむ、エントリーに間が空きすぎですよね。反省・・・

気を取り直して、これからエントリーに励もう!!

さて、今回は前回に引き続き、バッティングの構えの中で上半身のこと。
(実は、下半身のことではまだ悩みがあるので、また別にエントリーしますね)

実は、renくんチームの監督さんの指導方法という以外に、バットを肩に担ぐことにしてみた理由のひとつに、メジャーの選手で意外にバットを担ぐ選手が多い気がする(あいまいな・・・)というのがあります。

メジャーの選手はパワーがあるので、バットを立てて構えるかと思うとそうでもなさそうで、パワーヒッターでも結構バットを担いでる選手を多く見かける。
ということは、バットを立てるのがパワーヒッターで、担ぐのは体力が弱い人・・・なんてことはなくて、バットを担いでも長打を打てるものなのでは?
と、思っていたので試してみたかったことも一因でした。

それと同時にもうひとつ疑問があったのです。
バットを担ぐ選手は結構クラウチングスタイルが多くない?
前は単に「外人ってなんであんなんに前かがみなんだろう?」
と、思っていたのですが、どうもクラウチングスタイルとバットを担ぐのはセットになってるケースが多ような気がする。

MFTでは、自然体な構えを前提にしている模様で、あまり構えそのものをどうするかという解説はない。

考えているだけでは釈然としないので、やってみることにしました。
バッセンで結構なクラウチングスタイルで構えてみると・・・
なんだか、別なことに気が付きました。
「自然に右肘を張る構えになるなぁ。」(ソーサとかみたいに!)

自然体の姿勢でバットを担いでみると、自然と高校野球までの選手によく見かける「両肘を絞った構え」になりやすいのに、クラウチングにすると右肘の置き場がなくて、「自然と」右肘を張った構えになる。

さらにもうひとつ疑問が...

自然体でバットを担いでみると、なんとなく「コンパクト」に上から「当てる」スウィングをする雰囲気(これはたぶん思い込みから来るものでしょうが)になるのに、クラウチングだと、肩に担いでもぶったたけそうな感じがする・・・
そんで、実際に打ってみると自然体のときよりもパワーが出せるのですねー。
それに、インパクトまでのボールが「線」で見やすいのと、インパクトをバットの裏側から見やすいのが気に入りました。

このインパクトのイメージは、テニスで「厚いグリップ」でフォアハンドを打つときのイメージと同じなので、自分的に理解しやすかったということもあると思います。

結局、メジャーにクラウチングが多い理由は分からずじまいでしたが、自分なりに考えると、以前metooさんが「メジャーと日本のバッティング」(http://metoo.seesaa.net/article/41175565.html)でも書いていたように、メジャーの選手はピッチャー方向および外角方も踏み込んで打ってくる傾向が強いようですが、それは、メジャーのストライクゾーンが外角に広いので、これに喰らい付いていくにはクラウチングがより便利だということではないんだろうか?
それに、バットを肩に担ぐとリラックスして構えられるが、クラウチングにすれば必然的にバットが立ち気味になるので、パワーロスが少ないとか?なんて勝手なことを考えました。

また、右肘を張るのは、最近のメジャーのトップハンド中心の打法から半分必然的に発生してきたことかもしれないとも思っています(この辺についてはもうちょっと後でエントリーの予定です!)。

・・というようなあれやこれやを経て、「肩に担ぐ」を基本としてやっています。
ただ、右肘を張ることについてはチームのコーチの中でも考えが様々で勝手には指導できないので、renくんにすこしづつ教えてみて様子を見ているというのが現状かな~。